2010年2月8日

今日は、ロンドンは雪である。

昼過ぎからハラハラと降ってきていたが、夕方にいったん止んで、また降りだした。

さっき読み始めた『指導力』だが、読んでいるうちに止まらなくなって、結局読みきってしまった。

本棚にずっと飾ってあったものだが、平尾さんの『型破りのコーチング』で勢いがついて、ラグビーものを読みたくなったのだ。

この本は、関東学院大監督の春口廣と早稲田大監督の清宮克幸(ともに当時)の対論をまとめたものです。

面白いには面白いが、選手の起用法や、チームの伝統、部の規律などに焦点があたりすぎていて、「指導力」のタイトルがかならずしもしっくりくるものではなかった。でもラグビー好きの人にはたまらない内容です。

本書の冒頭に、関東学院の選手の非紳士的な行為に対する「90日間の出場停止」の処分について、春口監督が、レフリーや規律委員会は、処分を受けた選手を復活させるためにチームやいろいろな選手が犠牲になっていることまでよくわかっていないのではないか、との発言がある。

また別のところでも、処分を知った春口監督が「あの子はその傷をずっと負っていくのだぞ」と落胆と怒りからぶちまけたとある。この出来事を招いたことの一端が自分の教育方法にあることに思いをいたせば、この発言はないのではと犬郎は思った。

それにしても驚いたのは、このブログを書こうと、両監督をググッテいたら、清宮監督サントリーサンゴリアス退任とあるではないか。それも日付が本日となっている。早稲田の監督のときには、三連覇を狙える位置にあり、惜しまれてのサントリー監督就任であったが、サントリーでは本人の納得できる結果は出せなかったのだろうか。学生チームの育成とプロチームの強化は勝手が異なったということか。きっと出てくる、清宮の発言に注目したい。

それにしても、本当に気持ちの悪い偶然ですね。詳細は、http://athlete55.com/kiyomiya-katsuyuki/を参照されたい。

第一章 五年間の死闘をふりかえる
第二章 強いチーム、組織のつくり方
第三章 ジャパンを強くする方法


犬郎ノート(すんません!スヌーピー自分のためのノートなので整理されてません。)

なんとなくですけど、学生ラグビーでいちばん伸びるのは三年生ですよね。でもキャプテンになったら、うーん、プレーヤーとして伸びるのは難しくなりますね。(清宮)(p47)

感情をストレートに表現できる。それがキャプテンの重要な資質。(清宮)(p50)

チームづくりで大事なことは、自分たちがいま、どのあたりにいるかということを、選手たちにもきっちり確認させてあげること(清宮)(p150)

同じ実力なら、一年生を起用する清宮と四年生を起用する春口。勝負師のプロ監督(清宮)と教員(春口)の違いで説明可能か。春口は就職活動も視野に入れて選手を起用する。就職のラクな早稲田との違いを強調。
スヌーピー

学生チームと社会人チームの違い(スヌーピー):

学生は選手が4年できれいに入れ替わるが社会人は入れ替わらない。学生のラグビーには人を育てるという機能がある。プロにはない。チームになじまない学生に他大学でプレーする可能性はほぼない。プロにはある。おのずと指導法にも違いを生じるはず。

清宮克幸・春口廣対論 指導力 (光文社新書)/松瀬 学

¥840
Amazon.co.jp